2012年09月15日
第25回 ベイトフィネスについて
最近、何かと話題のベイトフィネスです。ベイト・タックルが苦手な私も挑戦してみて、何とかもの
になってきたので、ご紹介します。
ベイトフィネスって?
フィネスって、ライトリグや軽量のルアーを使う繊細な方法です。従来なら、軽量の仕掛けを
キャストするには、スピニング・タックルが適しているというのが常識でした。何せ、細いラインで
しかキャストできなかったからです。事実私もその一人です。
ところが、最近のバスフィッシングのシーンで、ライトリグでないとバスが口を使ってくれないこと
が多く、ストラクチャーがないオープンウォーターなら従来のスピニング・タックルで対処できます。
しかし、近くに葦などのカバーやテトラなどのストラクチャーが存在すると、主導権をバスに握られ
てしまうと、ラインを擦られて簡単にブレイクされてしまいます。
では、その分太いラインを使えば良いのですが、スピニング・タックルではフロロカーボンの場合、
快適に使えるのが4lbまでです。
ならば、太いラインをベイト・タックルで使えないかと考え出されたのが、“ベイトフィネス”です。
ベイトフィネスの利点
色々な利点があるベイトフィネスですが、まず、第一に太めのラインが使えることです。フロロ6lb以上のラインをスピニング・タックルで使うとライントラブルが頻発しますが、ベイト・タックルなら問題なし。葦際やストラクチャーがあるポイントで、4lb以下のラインでは攻めきれない場合に威力を発揮します。デカバスがヒットしても、スピニングより強引なやり取りができますから。
第二に手返しが早くなります。実際に沖の一文字テトラをベイトフィネスでチェックしてみるとスピニングタックルの時の約半分の時間でした。これは早い。
第三にアキュラシーが高まるとありますが、これは練習次第です。微妙なキャスト術を身につけていないと真価が発揮できないですからね。下手っぴいの私には、この範囲はまだまだ分かりません。ただ、低弾道で飛ばせるのは事実ですね。
第四に飛距離が伸びる。某プロが言うには、4lbのスピニング・タックルなら、6lbのベイト・タックルの方が飛距離が出るそうです。
ベイトフィネスの欠点
利点があれば、当然欠点もあります。太いラインはバスに見切られてしまう、ハンハントレーラー
などのミニワームはスモラバと一緒に使わなくてはならないなど、仕方ないものばかりです。
障害物がないオープンウォーターではライトラインでのスピニング・タックルの方が有利なのは
確かですので、全てをベイトフィネスで置き換えることができるわけではありません。スピニング・
タックルも忘れずに。
ベイトフィネスのタックル
新しいジャンルの釣り方ですが、既に専用のタックルが開発されています。
リール
ベイトフィネスを考える上で最も大切なのがリールです。リールに求められる条件は、
・ライトリグや軽量ルアーでもラインを出すことができるスプール。
・スムーズにスプールを回転させるベアリング
・ハイギヤ
の3つです。
この中でも最も重要なのがスプールです。スプールがスムーズに動き出さなければ1/16ozぐらいの軽量なルアーを投げることはできません。これを可能にしたのが、
“超軽量浅溝スプール”
です。ジュラルミンやマグネシウム合金を使い、極限まで薄く削ることで軽量化することにより、スプール単独で10g未満を達成しています。またシャロースプールにすることで、ライン容量を少なくし、ラインを巻いた状態でのスプール総重量を軽くします。
ハイギヤ化することにより巻き取りスピードを早くすることで、ベイトリールの弱点克服。手返しを早くできます。
各社から発売されていますが、代表的なものが、

シマノ アルデバランBFS XG ダイワ PX68 SPR アブガルシア アブ Revo LTX
です。どの製品も3つの条件を満たしています。

ダイワ(Daiwa) PX68L SPR

アブガルシア(Abu Garcia) アンバサダー Revo(レボ) LTX-L
ブレーキシステムですが、ベイトフィネスを考える上ではブレーキが全くかからない瞬間がある遠心力ブレーキの方が有利でしょうね。
ところで、新しいリールが必要かといえば、必ずしもそうではありません。アベイルやZPIなどのサードパーティから、ベイトフィネス専用の超軽量浅溝スプールが発売されています。古いリールにも対応しているものもありますので、ハイギヤ化だけを諦めることができれば、使わなくなった手持ちのリールをベイトフィネス専用リールに変身させることができます。
ロッド
ロッドに求められる条件は
・軽量ルアーをキャストできるブランクス
・繊細なアクションをつけることができるテーパー
です。
硬いブランクスでは軽量ルアーをキャストできないばかりではなく、バックラッシュの原因にもなります。軽量ルアーの重量を確実に乗せてキャストできるブランクスが必要です。パワー的にはL~MLが良いでしょう。また、各種アクションをつけなければならないため、テーパーはEXファースト~ファーストが必要です。
各社から種々の専用ロッドが出ていますので、自分に合ったロッドを探してください。
ライン
折角のベイト・タックルですから、5lbなどのラインを使っていたのではもったいない。最低でも7lbくらいのラインを使いましょう。
材質はフロロカーボンがベスト。親水性が低く伸びが少ないので、ベイトフィネスには適しています。ナイロンモノフィラメントは微妙です。親水性があり伸びやすいので、スプールに巻き取ったときに、ライン自体が乾いてくると縮むため、スプールに圧力が掛かります。前述のようにベイトフィネス専用リールのスプールは極限まで軽量化されていますので、強度では落ちることとなり、ラインの縮みは大問題ですね。フロロカーボンのごわつきが気になるのであれば、X-TEXなどの素材のラインも候補に挙がります。
さて、私が実際使っているベイトフィネスタックルですが、
ロッド:アブガルシア ホーネットキラービーHKC-611LS MGS
リール:シマノ スコーピオンmg1001
+アベイルMicrocast Spool SCP1029に交換
+HEDGEHOG STUDIO かっ飛びチューニングキット1030ZR&1030ZRに
交換
ライン:デュエル X-TEXコブラ 8lb

です。
まずはロッドから。

アブガルシア(Abu Garcia) ホーネット キラービー HKC-611LS MGS
このロッドはEXファーストテーパー設計のフルソリッド仕様のベイトフィネス専用モデル。ジグヘッドワッキーやネコリグなどベイトフィネスでの欠かすことのできないリグの操作性を重視したモデルとのこと。
スペックは全長:6.1ft、自重:131g、ルアー:1/16~3/16oz、ライン:6~10lb。
ステンレス製のMicro Guide System®搭載。しかもALL K-Guideです。
使ってみての感想ですが、フルソリッドの割には持ち重りを感じないし、大型のバスをヒットしたときでもかなりの粘りがあり、自然とバスを浮かせてくれる感じですね。キャスティングは自然にできてコントローラブル。但し、感度は今ひとつのような。素晴らしいコストパフォーマンスで、購入して損はありません。
次にリール。前述しましたが、私は古いリールを復活させて使っています。
お蔵入りしていたスコーピオンmg1001ですが、ネットで調べるとチューン次第でベイトフィネス用のリールに生まれ変わるとありました。その魔法が、
アベイルMicrocast Spool SCP1029
EDGEHOG STUDIO かっ飛びチューニングキット1030ZR&1030ZR


HEDGEHOG STUDIO(ヘッジホッグスタジオ) ベイトリール かっ飛びチューニングキットZR 1030ZR&1030ZR
ですね。特にアベイル製のスプールは優れもので、これに交換するだけでベイトフィネス専用リールとして復活したと断言できるくらいです。
シマノで言えば、アルデバランmg用に夢屋BFSスプールmgがありますが、個人的にはアベイルのスプールの方が優秀だと思います。確かに夢屋の自重8.7gは優秀で、アベイルの9.3g(同じアルデバランmg用、スコmg用は10.2g)を上回っています。ところが、夢屋のスプールはシャフトがチタン製に対し、アベイルはステンレス製。ということは、アベイル製のスプールは回転中心のシャフトが重いだけで、シャフトを除くスプール全体はかなり軽く、実際にシャフトを除いた重量は4gにも満たないそうです。ベイトリールのスプールとして大切なことは、総重量以上に慣性モーメントが小さいことですね。アベイル製が夢屋製より優れているのはこれが理由です。その上、高性能ベアリングに交換すると、古いリールが見事にベイトフィネス専用リールに生まれ変わるという寸法です。ハイギヤ化だけは諦めていますが、通常使う分には問題ありません。
最後にラインです。
安物のフロロカーボン8lbを使いましたが、ごわつきが強く使い物にならなかったので、デュエルX-TEXコブラ8lbを使っています。特に問題なく使えていますが、ノガレス デッド オア-アライブ7lbも試してみる予定です。

デュエル(DUEL) X-TEXコブラ150m

モーリス(MORRIS) グラン Nogales デッド オア-アライブ 「フロロカーボン」
以上のタックルバランスで、0.5gシンカーの常吉ネコリグワームを10m以上、楽勝で飛ばせます。1gシンカーなら20m以上も可能。余程のミニワームを使わなければ、キャストできると思いますよ。
実釣してみての感想
キャストにはコツが要ります。あるバスプロもいうように、キャストは普通のベイト・タックルより難易度が上がります。サイドハンド・キャストが無難ですね。オーバーヘッド・キャストではバックラッシュすることが多くなります。メカニカルブレーキはスプールががたつかないくらい最低限締めて、ブレーキが効かない状況にし、遠心力ブレーキやマグネットブレーキは強めにセッティング。垂らしは30cmくらい少し長めにして、手首のスナップをなるべく効かさないようにして、ロッドのしなりを利用してゆっくりキャストします。端から見ると不細工に見えるかもしれませんが、ピュッと風切り音が聞こえるくらいスナップを使うとバックラッシュします。ライトリグですから空気抵抗を受けやすく、飛行中に直ぐに速度が落ちて、ラインの引き出し量よりスプールの回転が上回り、バックラッシュを起こします。少しずつ、キャストスピードを上げていき、実際に使えるくらいまで練習。それ以降、遠心力ブレーキやマグネットブレーキを弱くして行って、バックラッシュを起こさない程度までセッティングします。だたし、今までのベイトリールよりかなりピーキーですので、納得いくセッティングが決まるまではバックラッシュと戦うことになります。スコーピオンmg1001の場合、SVSの調節がフリップを開けないでもできるので、フィールドの状態やルアーに合わせて、シビアなセッティングが簡単にできてしまいます。
遠心力ブレーキの場合、着水時にはブレーキオフになりますので、必ず着水直前にサミングしてスプールを止めてください。遠心力ブレーキの方がベイトフィネスには向いていると思いますが、いつもサミングを心がけることが大切です。
相性が良いリグ
前述しましたが、余程のミニワームでなければ、無難にキャスティングできますが、リグによっても相性の良し悪しがります。
相性が良いのは、ジグヘッドリグ、ジグヘッドワッキー、ネコリグ、スモールラバージグ、ノーシンカーリグ。それに対して相性が悪いわけではないけれど、キャスティングに慣れがいるのがリーダーが付いているリグ、特にダウンショットリグですね。これは好みがあるので練習あるのみ。
以上ですが、少しは参考になりましたでしょうか。ベイトフィネスを導入するかどうか悩んでいる貴方。
ベイト大の苦手な小生でも何とかものにできたのですから思い切ってチャレンジしてみてください。
きっと、バスフィッシングの世界が広がりますよ。
になってきたので、ご紹介します。
ベイトフィネスって?
フィネスって、ライトリグや軽量のルアーを使う繊細な方法です。従来なら、軽量の仕掛けを
キャストするには、スピニング・タックルが適しているというのが常識でした。何せ、細いラインで
しかキャストできなかったからです。事実私もその一人です。
ところが、最近のバスフィッシングのシーンで、ライトリグでないとバスが口を使ってくれないこと
が多く、ストラクチャーがないオープンウォーターなら従来のスピニング・タックルで対処できます。
しかし、近くに葦などのカバーやテトラなどのストラクチャーが存在すると、主導権をバスに握られ
てしまうと、ラインを擦られて簡単にブレイクされてしまいます。
では、その分太いラインを使えば良いのですが、スピニング・タックルではフロロカーボンの場合、
快適に使えるのが4lbまでです。
ならば、太いラインをベイト・タックルで使えないかと考え出されたのが、“ベイトフィネス”です。
ベイトフィネスの利点
色々な利点があるベイトフィネスですが、まず、第一に太めのラインが使えることです。フロロ6lb以上のラインをスピニング・タックルで使うとライントラブルが頻発しますが、ベイト・タックルなら問題なし。葦際やストラクチャーがあるポイントで、4lb以下のラインでは攻めきれない場合に威力を発揮します。デカバスがヒットしても、スピニングより強引なやり取りができますから。
第二に手返しが早くなります。実際に沖の一文字テトラをベイトフィネスでチェックしてみるとスピニングタックルの時の約半分の時間でした。これは早い。
第三にアキュラシーが高まるとありますが、これは練習次第です。微妙なキャスト術を身につけていないと真価が発揮できないですからね。下手っぴいの私には、この範囲はまだまだ分かりません。ただ、低弾道で飛ばせるのは事実ですね。
第四に飛距離が伸びる。某プロが言うには、4lbのスピニング・タックルなら、6lbのベイト・タックルの方が飛距離が出るそうです。
ベイトフィネスの欠点
利点があれば、当然欠点もあります。太いラインはバスに見切られてしまう、ハンハントレーラー
などのミニワームはスモラバと一緒に使わなくてはならないなど、仕方ないものばかりです。
障害物がないオープンウォーターではライトラインでのスピニング・タックルの方が有利なのは
確かですので、全てをベイトフィネスで置き換えることができるわけではありません。スピニング・
タックルも忘れずに。
ベイトフィネスのタックル
新しいジャンルの釣り方ですが、既に専用のタックルが開発されています。
リール
ベイトフィネスを考える上で最も大切なのがリールです。リールに求められる条件は、
・ライトリグや軽量ルアーでもラインを出すことができるスプール。
・スムーズにスプールを回転させるベアリング
・ハイギヤ
の3つです。
この中でも最も重要なのがスプールです。スプールがスムーズに動き出さなければ1/16ozぐらいの軽量なルアーを投げることはできません。これを可能にしたのが、
“超軽量浅溝スプール”
です。ジュラルミンやマグネシウム合金を使い、極限まで薄く削ることで軽量化することにより、スプール単独で10g未満を達成しています。またシャロースプールにすることで、ライン容量を少なくし、ラインを巻いた状態でのスプール総重量を軽くします。
ハイギヤ化することにより巻き取りスピードを早くすることで、ベイトリールの弱点克服。手返しを早くできます。
各社から発売されていますが、代表的なものが、



シマノ アルデバランBFS XG ダイワ PX68 SPR アブガルシア アブ Revo LTX
です。どの製品も3つの条件を満たしています。

ダイワ(Daiwa) PX68L SPR

アブガルシア(Abu Garcia) アンバサダー Revo(レボ) LTX-L
ブレーキシステムですが、ベイトフィネスを考える上ではブレーキが全くかからない瞬間がある遠心力ブレーキの方が有利でしょうね。
ところで、新しいリールが必要かといえば、必ずしもそうではありません。アベイルやZPIなどのサードパーティから、ベイトフィネス専用の超軽量浅溝スプールが発売されています。古いリールにも対応しているものもありますので、ハイギヤ化だけを諦めることができれば、使わなくなった手持ちのリールをベイトフィネス専用リールに変身させることができます。
ロッド
ロッドに求められる条件は
・軽量ルアーをキャストできるブランクス
・繊細なアクションをつけることができるテーパー
です。
硬いブランクスでは軽量ルアーをキャストできないばかりではなく、バックラッシュの原因にもなります。軽量ルアーの重量を確実に乗せてキャストできるブランクスが必要です。パワー的にはL~MLが良いでしょう。また、各種アクションをつけなければならないため、テーパーはEXファースト~ファーストが必要です。
各社から種々の専用ロッドが出ていますので、自分に合ったロッドを探してください。
ライン
折角のベイト・タックルですから、5lbなどのラインを使っていたのではもったいない。最低でも7lbくらいのラインを使いましょう。
材質はフロロカーボンがベスト。親水性が低く伸びが少ないので、ベイトフィネスには適しています。ナイロンモノフィラメントは微妙です。親水性があり伸びやすいので、スプールに巻き取ったときに、ライン自体が乾いてくると縮むため、スプールに圧力が掛かります。前述のようにベイトフィネス専用リールのスプールは極限まで軽量化されていますので、強度では落ちることとなり、ラインの縮みは大問題ですね。フロロカーボンのごわつきが気になるのであれば、X-TEXなどの素材のラインも候補に挙がります。
さて、私が実際使っているベイトフィネスタックルですが、
ロッド:アブガルシア ホーネットキラービーHKC-611LS MGS
リール:シマノ スコーピオンmg1001
+アベイルMicrocast Spool SCP1029に交換
+HEDGEHOG STUDIO かっ飛びチューニングキット1030ZR&1030ZRに
交換
ライン:デュエル X-TEXコブラ 8lb

です。
まずはロッドから。

アブガルシア(Abu Garcia) ホーネット キラービー HKC-611LS MGS
このロッドはEXファーストテーパー設計のフルソリッド仕様のベイトフィネス専用モデル。ジグヘッドワッキーやネコリグなどベイトフィネスでの欠かすことのできないリグの操作性を重視したモデルとのこと。
スペックは全長:6.1ft、自重:131g、ルアー:1/16~3/16oz、ライン:6~10lb。
ステンレス製のMicro Guide System®搭載。しかもALL K-Guideです。
使ってみての感想ですが、フルソリッドの割には持ち重りを感じないし、大型のバスをヒットしたときでもかなりの粘りがあり、自然とバスを浮かせてくれる感じですね。キャスティングは自然にできてコントローラブル。但し、感度は今ひとつのような。素晴らしいコストパフォーマンスで、購入して損はありません。
次にリール。前述しましたが、私は古いリールを復活させて使っています。
お蔵入りしていたスコーピオンmg1001ですが、ネットで調べるとチューン次第でベイトフィネス用のリールに生まれ変わるとありました。その魔法が、
アベイルMicrocast Spool SCP1029
EDGEHOG STUDIO かっ飛びチューニングキット1030ZR&1030ZR


HEDGEHOG STUDIO(ヘッジホッグスタジオ) ベイトリール かっ飛びチューニングキットZR 1030ZR&1030ZR
ですね。特にアベイル製のスプールは優れもので、これに交換するだけでベイトフィネス専用リールとして復活したと断言できるくらいです。
シマノで言えば、アルデバランmg用に夢屋BFSスプールmgがありますが、個人的にはアベイルのスプールの方が優秀だと思います。確かに夢屋の自重8.7gは優秀で、アベイルの9.3g(同じアルデバランmg用、スコmg用は10.2g)を上回っています。ところが、夢屋のスプールはシャフトがチタン製に対し、アベイルはステンレス製。ということは、アベイル製のスプールは回転中心のシャフトが重いだけで、シャフトを除くスプール全体はかなり軽く、実際にシャフトを除いた重量は4gにも満たないそうです。ベイトリールのスプールとして大切なことは、総重量以上に慣性モーメントが小さいことですね。アベイル製が夢屋製より優れているのはこれが理由です。その上、高性能ベアリングに交換すると、古いリールが見事にベイトフィネス専用リールに生まれ変わるという寸法です。ハイギヤ化だけは諦めていますが、通常使う分には問題ありません。
最後にラインです。
安物のフロロカーボン8lbを使いましたが、ごわつきが強く使い物にならなかったので、デュエルX-TEXコブラ8lbを使っています。特に問題なく使えていますが、ノガレス デッド オア-アライブ7lbも試してみる予定です。

デュエル(DUEL) X-TEXコブラ150m

モーリス(MORRIS) グラン Nogales デッド オア-アライブ 「フロロカーボン」
以上のタックルバランスで、0.5gシンカーの常吉ネコリグワームを10m以上、楽勝で飛ばせます。1gシンカーなら20m以上も可能。余程のミニワームを使わなければ、キャストできると思いますよ。
実釣してみての感想
キャストにはコツが要ります。あるバスプロもいうように、キャストは普通のベイト・タックルより難易度が上がります。サイドハンド・キャストが無難ですね。オーバーヘッド・キャストではバックラッシュすることが多くなります。メカニカルブレーキはスプールががたつかないくらい最低限締めて、ブレーキが効かない状況にし、遠心力ブレーキやマグネットブレーキは強めにセッティング。垂らしは30cmくらい少し長めにして、手首のスナップをなるべく効かさないようにして、ロッドのしなりを利用してゆっくりキャストします。端から見ると不細工に見えるかもしれませんが、ピュッと風切り音が聞こえるくらいスナップを使うとバックラッシュします。ライトリグですから空気抵抗を受けやすく、飛行中に直ぐに速度が落ちて、ラインの引き出し量よりスプールの回転が上回り、バックラッシュを起こします。少しずつ、キャストスピードを上げていき、実際に使えるくらいまで練習。それ以降、遠心力ブレーキやマグネットブレーキを弱くして行って、バックラッシュを起こさない程度までセッティングします。だたし、今までのベイトリールよりかなりピーキーですので、納得いくセッティングが決まるまではバックラッシュと戦うことになります。スコーピオンmg1001の場合、SVSの調節がフリップを開けないでもできるので、フィールドの状態やルアーに合わせて、シビアなセッティングが簡単にできてしまいます。
遠心力ブレーキの場合、着水時にはブレーキオフになりますので、必ず着水直前にサミングしてスプールを止めてください。遠心力ブレーキの方がベイトフィネスには向いていると思いますが、いつもサミングを心がけることが大切です。
相性が良いリグ
前述しましたが、余程のミニワームでなければ、無難にキャスティングできますが、リグによっても相性の良し悪しがります。
相性が良いのは、ジグヘッドリグ、ジグヘッドワッキー、ネコリグ、スモールラバージグ、ノーシンカーリグ。それに対して相性が悪いわけではないけれど、キャスティングに慣れがいるのがリーダーが付いているリグ、特にダウンショットリグですね。これは好みがあるので練習あるのみ。
以上ですが、少しは参考になりましたでしょうか。ベイトフィネスを導入するかどうか悩んでいる貴方。
ベイト大の苦手な小生でも何とかものにできたのですから思い切ってチャレンジしてみてください。
きっと、バスフィッシングの世界が広がりますよ。
Posted by ミーヤン at
12:05
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